9月を迎えて
最高気温が体温近くになる日もありますが、日出の時間は遅くなるとともに日没の時間は早くなっています。また、田に植えられた稲の先端からは穂が伸び、かわいらしい花びらのない花を咲かせています。朝夕は、草むらからスズムシの鳴き声が聞こえてくるようになりました。セミの鳴き声もクマゼミからツクツクボウシに変わってきています。季節は、秋に向かっての歩みを始めているようです。
さて,2学期には,運動会や芋掘り遠足,クリスマスお遊戯会等,多くの行事があります。それぞれの行事を通して,また日々の園生活を通して,子どもたちは大きく成長していくことでしょう。
行事の多い2学期,保護者の皆様のご協力をよろしくお願い致します。子どもたちと共に,私たちも成長していきましょう。
月16日発行の「カトリック高松教区報」1面に、長らく鳴門聖母幼稚園の園長先生を務められていると共に、モンテッソーリ教育の大家である「乾 盛夫 神父様」の「子どもと共に育つ 〜モンテッソーリ教育を通して〜」が掲載されていました。子育てにとても参考になると思いますので、次に掲載します。
自分でできることをさせてくれる環境が、子どもにとって一番自由で幸せみたいです。自分で体験することを土台にしていることが、その子にとって一番本物の体験になります。外の力ではなく、子ども自身の意識で広がっていく勉強の仕方、そして、わかって適応していく、それを私は自立だと思っています。自分が判断して動けるようになるし、そうなれることは子どもにとって喜びなんです。自分ができることを他者に活かすことで、友だちや家族がそこにいることが、欠かせない大切のことだと分かってきます。人に役立つという、素晴らしい人間の本質的な力が意識されます。この意識が、子どもの自立の根っこにあって、自分のためだけではなくて、人に役立とうという素晴らしい自由を子どもは自分の中に感じます。そのことを通して集団の中に入っていける自分を意識するようになると、不思議なことに、自分と他の子を比べません。比べられない自分をしっかり意識して克服し、見つけていきます。これは素晴らしい年齢混合の環境での子どもの育ちです。
それを周りにいる大人が認めれば、その子どもにとって鬼に金棒です。残念ながら、なかなか大人はそれを認めたがりません。小さいからということで、あるいは初めて体験する子どもたちに、大人はしてやりたい思いにかられ、「言われたとおりにしなさい」とか「こういう風にやりなさい」とか、つい言ってしまいます。そこで発する言葉や必要な動作を、子どもがわかるようにしてさえすれば心配ありません。これが、大人の子どもへの大事な寄り添い方です。そしてその子どもたちは、相手を大事にする人になっていきます。困っている子がいたら見守りますが、あえて不必要なことはせず、できるように見守る案内役となり友だちになっていきます。