10月の保育
− 10月の園長先生のお話 −
最高気温は30℃近くになる日が続いていますが,午後6時を過ぎるとめっきりと暗くなってきました。昔から言われている「秋の日は釣瓶落とし」は,この自然現象を的確に表していると感心させられます。
郊外の田では稲穂が金色に輝き,実りの秋が来たことを知らせてくれています。畦道には曼珠沙華が真っ赤な花(白い曼珠沙華があるのを最近知りましたが…)を咲かせ,彼岸が過ぎたことを教えてくれています。
多忙な日々を送られているとは思いますが,時間が空いたときに,お子様と一緒に思い切り自然と接してほしいと願っています。
先日「下笠居おやじの会」の依頼を受け,『海の生物観察会』の講師をしました。
次の文章は,観察会を終えた後にまとめたものです。
9月10日(土)10時から,下笠居の小坂海岸で行われた「海の生物観察会」の講師をしました。(「下笠居おやじの会」主催)
久しぶりの『理科教師』!
脳みそも含め,私のからだ全体が喜んでいるのが分かりました。
何十年か勤めてきたものが,脳みそやからだに染みついているのでしょうね。
未知の生物に接したときの子どもたちのキラキラと輝く目。
おっかなびっくりだったのに,徐々に大胆になっていく態度。
生物に触れることによって新たなことを発見したときの嬉しそうな顔。
柔らかい生物をそっと包むようにして持つ手。
飼育できない生物を最後に海に戻す生命を愛おしむ心。
とても充実したひとときでした。
次に開催されるときは,日頃海の生物に触れることが少ないであろう桜町聖母幼稚園の子どもたちにも声をかけよう,と思っている私でした。
追記
知っている保護者から次のように言われました。
「先生,どうしたんな,その優しそうな言い方は? なんか違う人みたいやな!」
そんなひどい言い方をしていたのだろうか,と反省した私でした。
この文章をまとめながら,ふと昔見たアニメ映画(たしか「ラピュタ」)の主人公が次のようなことを言っていたよな,と思いました。
『人はいろいろな物をつくり,生活が便利になってきているかも知れない。でも,私たち人類は,自然から離れては生活できないのよ!』