2007年4月の保育
−新保育年度を迎えて−
《ちいさなひとに》
新入園児のみなさん、入園おめでとうございます。そして在園児のみなさん、はじめまして。
といっても、ひょっとしたら、2人目、3人目のお子さんをここに通わせているご両親には、初めてではないかもしれません。
私はここで25年前に、7年間副園長をしていました。最初の卒園児は30歳になっているはずです。なつかしい日々、なつかしい子どもたちです。
ありがたいことに25年前も、今も、神様はこの世の中に「子ども」という存在をつくって下さいます。それは、希望の種であり芽です。どんなに世の中が暗くなろうとも、子どもたちという存在自体が、希望であり光です。それは言うまでもなく、神様から与えられた命です。
今の世の中、日本の教育というものがたくさん問題を抱えています。私にはそれを語る術はありません。けれども大切なことは、いつも一つであると思います。それは与えられた命をどう生きるかということです。
どう生きるかという大きなテーマの前に、いま私たちの前には子どもたちがいます。この大きな希望の芽である彼らを、育んでいくのは私たちです。両親であったり、祖父母であったり、幼稚園の先生たち、みんなが彼らとかかわっていくことが大切だと思います。
まず命は、どこから来るのか。神様です。そして、誰が育んでいくのか。それも神様であることは間違いないのですが、日々の暮らしの中では、家庭であり、まわりの人々、そして私たちです。私たちにとって宝である、この命、この子どもたちを育む。
こんな尊い仕事はないと私は思っています。私たち園の人間は、一人ひとりは微力ですが、一人の子どもを前に決して恥じることのないように、愛されるべき存在である子どもたち一人ひとりと出会っていきたいと思っています。
私たちの宝である小さな人たちのために、精一杯努めていきたいと思っています。どうぞよろしくお願い致します。