12月の保育
− 副園長先生のことば − クリスマス
カレンダーもいよいよ一枚になり師走、一年の締め括りの月になりました。
カトリック教会では、12月2日(日)より待降節が始まります。主の降誕までの間の4週間、アドベントクランツに4本のロウソクを立て、1週間毎1本ずつ火を灯し、4本ついたらクリスマスはすぐです。クリスマスは、神さまが私たち人間に神さまの子どもであるイエス様をプレゼントして下さった日です。
今年は、大きな喜びであるクリスマスの間、年長さんと一緒にプレゼントを貰うだけでなく、私たちのできるプレゼントを神さまにしようということで5つのことを提案しました。それは、ほほえむこと、感謝すること、お話を聞くこと、他の人をゆるすこと、他の人の喜びを心から喜ぶことの5つです。
「ほほえむこと」−今の世の中だからでしょうか。子どもたちですら、朝から難しい顔をしてきており、なかなかほほ笑むことが出来ません。しょんぼりしている時、落ち込んでいる時などは難しいですが、ほほ笑むことによって心が晴れていきます。優しい明るい表情は友だちにも広がっていきます。心のこもったほほ笑みは素敵なプレゼントです。
「ありがとう」の一言が、どれだけ人を幸せにしてくれるでしょうか。ありがとうと思えること、ありがとうと思えることをしてくれる人がいるということ、何気ない日々の中に感謝することはたくさん隠れています。宝物を探しましょう。そしてありがとうと感謝の言葉が言えるようにしましょう。
「聞くこと」−私たちは、聞きたいようにしか聞いていないか、聞いているようでまったく聞いていないことがよくあります。子どもたちも「聞いて、聞いて」と言ってきますが言いたいことだけ言って相手の言うことを聞かず駆け出して行ってしまうことがよくあります。人の言葉に耳を傾け、心の声も聞けるように、じっくり心を込めて聞くことができたら、どんなに素敵でしょう。
「ゆるすこと」−友だちとけんかをしたり、突発的な出来事からの行き違いが色々起こります。やってしまった方は「しまった」と思うのですが、相手の出方によっては逆ギレしたりしています。また何も言う前から「ごめん、ごめん」の連発。全く心がこもっていないので、これまた事が収まりません。子供同士でも分かるのでしょう。そして、「ごめんね」と言われて、「いいよ」と言っているものの顔はゆるしてません。なかなかゆるすということも難しいものです。
「他の人の喜びを心から喜ぶ」−このことは、大人よりは子どもたちの方が素直に行えるようです。友だちのすばらしさを言葉に顔に、輝かせて嬉しそうに話してくれます。「○○ちゃんはかけっこが本当に速いんだよ。」「○○くんは虫のことをよく知っていて、虫博士なんだよ。」等々。自分のことのように話してくれることによく出会います。時に喜ぶことが出来ないこともあるようです。皆が「よかったね。」といっている中でブツブツ言っている子もいます。
実はこのようなことをしようと思ったのは、以前にある小冊子にあったことがヒントになりました。子どもたちにとって身近で実現可能であること。どれか一つでも実行してくれたらと思いますが、クリスマスに向けて、よい準備ができたらと思います。
どうぞ皆様よいクリスマスとお正月をお迎え下さいませ。