2007年6月の保育
−出会いとかかわり−
先月、大きなものと小さなものの間で生まれる感謝というお話をしましたが、今日は、大きい、小さいではない、1つの共同体のお話をします。
私がこの幼稚園に来て2カ月、ここの園でも、さまざまなかかわり方の光景があるなと思いました。子どもたちで言えば、「たけのこさん」、年少さん、年中さん、年長さんの年令の違う子どもたちのかかわりです。その中で、子どもたちは家族ではない人と出会い、さまざまな経験をしていきます。
また、バス通園している子どもたちは、そこでクラスを超えたお友だちもできるでしょう。預かり保育で、もっと長い時間を一緒にすごすお友だちもいます。
大人たちで言えば、送り迎えのときに出会う保護者の方たち同士が子どもを通して出会い、また、バス通園をしている子どもを待つ間、話がはずんで、親しくなることもあるでしょう。それも、人と人の出会いですね。
子ども同士、保護者同士だけではなく、先生たち、園長も含めて、そのかかわりは広がります。一人ひとりがいるところに、人と人の出会いがあり、共同体が生まれます。
子どもにとっても、大人にとっても、人と出会い、かかわっていくことは、楽しいことばかりではありません。子どもはストレートに、いやだなと思うこともあるでしょうし、大人も、考え方が合わないと感じることもあるでしょう。
でも、人と人の出会い、かかわりというのは、考えてみれば、すごいことだと思います。今年1年、出会って、同じ場所で過ごし、遊び、泣いたり、笑ったり。世界はこんなに広いのに、今、こうして出会っていることが不思議なくらいです。せっかく神様からいただいた出会いを大切にしないと、もったいないですね。
人間は1人では成長できないものです。人と出会い、人とかかわり合いながら、いろんなことを通して、お互いに受け入れていくこと、大切にし合うことを学ぶのだと思います。
幼稚園という、小さな共同体の中の、また小さな一つひとつの出会いの中で、一人ひとりが成長していくように、神様は私たちを出会わせてくださっているのではないかと思います。